2018年 10月 04日 ( 1 )

Vespa LXの総括

在りし日のVespa LX150ie 3Vの図。
前任はLX125ieでした。見た目はほとんど変わらず。我が家では買い換えたことに誰も気がつかなかったはず。w

そのLX125ieと比べると、エンジンの排気量が大きいのでパワーがあるのは当然として、見た目とは裏腹に結構な違いがありました。
まずLX125ieと比較して良い点としては

1.パワーとトルクが十分にあるので加速が速く最高速も出る。
2.3バルブになってシリンダーヘッドの形状が変わり、プラグ交換がしやすい。
3.細かい艤装が改良されていてトラブルが少ない。(トラブルは経験せず。なので実体験ではないです。)

1については排気量が31ccとか違うし2Vから3Vになっているので当たり前ですけど、実際は思っている以上に差があります。ウェイトローラーなどの駆動系のセッティングも違うはずで、おそらくLX150ie 3Vはギアリングは高くなって加速には不利な設定と思われますけど、そんなのは関係なしに圧倒的に速かった。LX125ieはスロットルを開けるとまず回転が上がってから動き出し、回転に追従するように速度が上がっていくフィーリングなのに対してLX150ie 3Vの方はスロットルをひねるといきなりドンと押し出される感じ。そのあとのスピードのノリもスロットルに直結したようなフィーリングでした。特に末期にO2センサーの信号を偽装してインジェクションを騙すデバイスを装着してからは、低速域でのトルクが大幅に増した感が強く、信号からの発進が楽しいぐらい。これまた当たり前ですけど、通勤快速としてかなりアグレッシブなライディングをするアドレス125あたりに挑戦されても余裕で振り切れます。どうもVespaはこんなレトロな見かけなので舐められるみたいで、よく喧嘩売られましたよ。w

2は通常の運用にはあまり関係ないですかね。2VのLX125ieはプラグが下の方にあって、素人では交換不可と言って良いほどの難易度です。それが3Vになって全く反対側に移ったので、すごく簡単になりました。>プラグ交換
まあ最近はイリジウムプラグにするでしょうし、わたくしのように年間1,500キロぐらいしか乗らない場合、数年間はプラグの交換などしませんけど。

3については特にトラブルはなかったので未知数です。聞いたところではLX125ieでは車体側にイグニッションコイルがあり、エンジンの振動でハイテンションコードが痛んで切れることがあったそうです。それがLX150ie 3Vではイグニッションコイルがエンジン側に移され、おかげでハイテンションコードが振動で痛むようなことはなくなったとのこと。他にはFブレーキの効きとフィールはLX150ie 3Vの方がずっとよかったですね。

トラブルといえば、LX125ieは購入直後にシリンダーとクランクケースの間からオイル漏れを起こしまして、保証で交換になりました。その作業の時にレッドバロンでピストンリングを折ったとかありましたけど、それはそれ。w
LX150ie 3Vではオイルにせよガソリンにせよ、なにかしら漏れるということはありませんでした。他のトラブルも一切なし。総走行距離は5,000kmあまりでしたけど、故障は皆無でした。ボディやシートなどの外装、エンジンおよび艤装についての信頼性と耐久性は優秀だったと思います。これはLX125ieもオイル漏れ以外にはなんの問題もなく、LXシリーズは信頼できると言ってよいかと。

そしてあまり感心しなかった点は2点。

1.操縦安定性がLX125ieほど洗練されていない。
2.タイヤが貧弱。

1についてはこれがLX150ie 3Vの最大の問題点と思います。LX125ieは過激な操縦性ながら安定性も感じられ、そのバランスの高さが魅力だったんですけど、同じ車体のはずのLX150ie 3Vは操縦性が過激なのは同じものの、安定性にとぼしく安心して飛ばせない。特にコーナーに入る時、ブレーキングが終わって車体を倒しこむ時にふらつくのが致命的。LX125ieはクイックながらそこではふらつかないという、絶妙なセッティングだったんですけどね。サスペンションを交換して、いろいろセッティングを変えてみましたけど、最後までLX125ieと同じような操縦安定性にはなりませんでした。また高速での微妙な直進性を良くしようとフロントサスペンションを固めると、乗り心地が悪くなってしまうのは残念。

2についてはシャレにならない。標準のタイヤは命に関わるレベルでプア。特に雨の日など、路面が湿っていると滑るのなんのって。ある時などモタードのレースみたいにカウンター切りながらコーナリングする羽目になりましたよ。怖かった。w
不思議なのはLX125ieとLX150ie 3Vのタイヤはサイズもブランドもモデルも同じものなのに、LX125ieではLX150ie 3Vほど怖い目には遭わなかったこと。LX125ieは最後まで標準のタイヤで通しました。
というわけで、タイヤは買って1,000kmも走らないうちにミシュランに交換しました。これでウェットグリップは劇的に改善され、やっとまともになりました。>LX150ie 3V

LX150ie 3V単独でよかった点としては、高速道路が走れることと超低燃費なこと。80km/h(GPSでの実測)巡航で50km/L近くまで行きますからね。燃料タンクは8Lぐらい入るので300kmは余裕を持って走れるのは便利。まあ80km/hですけどね。w
前述のO2センサーからの信号を偽装してインジェクションを騙すデバイスは極めて効果的。低速〜中速域でのトルクが大きくなってスロットルに対する反応が良くなりました。ピックアップが良いってヤツですな。それに対してマフラーは動力性能に関しては全くと言って良いほど効果が感じられず。7万円(日本で買うとほぼ8万円もする。)もしたのに。orz
スポーティな音になるといえばなるんですけど、単気筒でCVTの自動変速ですからねぇ。ヤンキーのバカスクとなにほども変わらないわけで。あそこまで煩くはないですけど。
マフラー交換の効果があったとすれば重さがオリジナルの半分ぐらいしかないので、バネ下重量が3kgぐらい軽くなったことでしょう。ユニットスイングはバネ下重量の大きさからサスペンションの路面追従性に疑問がある仕組みだと思いますし、車重120kgの車体だし、そこで3kgとかの軽量化はかなり大きい効果があると思われます。実際にリアサスは明らかによく動くようになり、乗り心地も良くなりました。
あとは・・・最高速度はLX125ieがほぼ100km/h、LX150ie 3Vは110km/h代後半といったところ。どちらもGPSでの実測です。おっとなま家のテストコース(20kmの直線を設計速度320km/hのバンクでつないだコース)での計測です。w

といった感じで、忘れないうちに5年間お世話になったVespa LXの総括しておこうというネタでございました。もはや絶版の車種ですし、そもそもオートマの小型ベスパなんてマイナー中のマイナー車種。このエントリーが誰かの何かの役に立つとは思えませんけどね。w

LXの後継はスプリント150とプリマベーラ150/125です。ホイールが12インチになって、130kgとやや車重が増してますね。エンジンのパワーも少し下がっちゃった。12インチのホイールでタイヤの選択肢が広がって操縦安定性もよくなってそうなのは羨ましいですけど、動力性能の点はちょっと心配。まあ、そういうこというなら水冷のGTSを買えということなんでしょう。

by namatee_namatee | 2018-10-04 21:36 | motorcycle | Comments(4)