2018年 05月 12日 ( 1 )

楽しい。


本日は仕事。ネタの写真を撮るのを忘れました。なので昔の写真をリサイクル。
ウチに来たばっかりのころのPX125 Euro3ですな。チャンバーはノーマル、各部もほとんど未調整。当時、PX150/125の情報を集めて調べて見ると、新車で購入した場合はほぼ全バラの納車点検が必要という話ばかり。当初はいくらイタリアものの古臭いスクーターって言ったって現代の工業製品、そんないい加減な作りのはずないだろ?と思っていたんですけど、情報を探れば探るほどそういう話ばかりが増える。w
ウチのこれはレッドバロンで購入したもので、あそこがそんな込み入った納車整備をするとは思えない。レッドバロンがダメというわけじゃなくて、ハンドチェンジのベスパが常識外れに癖があるということなんですけど、いやます不安に耐えきれず、ついに専門のお店に調整を依頼することを決断。茅ヶ崎のモーターサイクルショップボングーさんにボングーさんの標準的な納車整備メニューでお願いすることにしました。ボングーさんにお願いしたのは、わたくしが調べられるかぎりで整備の内容やコスト、ショップとしてのポリシーや評判が具体的にあって納得のいくもので、南東北(本当は北関東)のウチから行ける範囲にあるお店だったからです。

レッドバロンの標準的な納車整備をされた状態のPX125 Euro3がどんなもんなのかというと、南東北(本当は北関東)の我が家をでて、茅ヶ崎のボングーさんまで行く間にグリス切れでスロットルが極端に重くなりグリップをひねるたびにキュッキュッと音が出る状態に。ボングーさんでもこれは酷いですねと言われてしまいました。他にはクラッチのプレッシャープレートを固定するスプリングが折れていました。これがPX150/125 Euro3の実態ですよ。恐るべし、イタリアン。w
ボングーさんでうかがったところでは、組み立てにロボットを多用するATベスパは最初から変な組み方をしている部分は少ない。すでに主力製品でなくなって生産数の少ないハンドチェンジは昔ながらに人間が組み立てている部分が多く、どうもイタリアの工員さんはちょっとぐらい組み付け方が変でもそのまま直さず、チェックも通ってしまうという。なので乗る前に全バラ同然の納車整備が必要なのだそうです。
ベスパの世界ではイタリア生産分を他国、例えばベトナム生産分より珍重する風潮を感じるんですけど、こういう話を聞いちゃうとむしろイタリアで生産している方が怪しいんじゃないかと。w

ボングーさんではボングーさんで購入した車両と同等の納車整備と排気ガス規制で糞詰まりのチャンバーをBGMPro BIGBOXというスポーツチャンバーに交換してキャブのセッティングもしてもらいました。実は2サイクルエンジンのチャンバーって初めてだったりする。そもそも2サイクルの二輪車ってのが、最初に乗ったタクト(初代)、AR80、ユーディミニ、YSR80、ロードフォックス、アドレス110の6台で、MTは2台しかないし、最後のアドレス110から13年ぶりぐらいですよ。
ベスパっておしゃれなスクーターってイメージが強いと思うんですけど、いろいろ調べてみると意外にも速くする方向の楽しみ方があることも気がつきます。特にヨーロッパでは2サイクルらしくカリカリにチューンしたベスパで楽しんでいる方がたくさんいる。だから日本のモンキー・ゴリラやカブなんかの横型エンジンと同じような立場なんじゃないかと思っているんですけどね。>ヨーロッパのベスパ

チューンしたベスパがどんな感じか、一例をあげておくと・・・こんな感じ。
ものすごく極端な仕様ですけど、水冷150ccで47.4HP/12,342rpmですって。w
TZ125並みじゃん。これ、低回転のパラパラというばらつきが治ってバイーンと言い始めたところで、おお!ベスパもいじると2ストらしくなるなぁ、って思っていると、さらにそこから予想をはるかに上回る勢いでパイーンって吹けるのがたまらない。

もちろん、ウチのPX125 Euro3はこんなにカリカリじゃありません。実用性重視のまっとうな仕様(せいぜい7馬力ぐらいだと思います。)ですけど、それでも4ストとは一味違う、いかにも2ストっぽいスポーティなフィーリングはあります。やっぱり低回転ではパラパラいっているんですけど、ある回転域から滑らかになってバイーンと吹ける。これこれ、これが2ストだよな、とニヤニヤしちゃう。w
PXシリーズは4速しかないので、必然的に各ギアの間が離れているわけですけど、基本的に低速トルクも十分にあるエンジンのようで、適当に高いギアに入れておいてもそれなりに走る。飛ばしたいときはちょっと引っ張ればよいわけで、チャンバーのBIGBOXとワイドなギアレシオのバランスがとても良いです。昔の2スト実用車みたいな雰囲気とスポーツチャンバー特有の鋭さが同居する、なんとも言えない味わいがあるんですよね。特有のハンドチェンジのシフターもボングーさんでグリスアップ、ワイヤー交換などをしてもらったおかげ+いろいろ馴染んで来たことで、とてもスムーズ。ややこしくしか見えないハンドチェンジですけど、長いワイヤーを介してシフターを動かす左手でごにょごにょやっている仕組みと見た目よりはスムーズで確実に変速できます。シフトするタイミングが普通のMTと違う(特にシフトダウンの時)のである程度の慣れが必要ですけど、慣れちゃうと楽しくて仕方がない。不便そうだし実際に不便でもあるんですけど、愛好者が絶えないわけがわかりますよ。

確かに乗り出しのままではこういうフィーリングにはならないでしょう。ボングーさんでの整備とチャンバー装着は交通費も含めればほぼ10万円の出費だったわけですけど、それだけの価値はあったと断言できますね。極めて特殊なプロのノウハウと技というものを気に入った乗り物で体感できるんだから安いもんですよ。

by namatee_namatee | 2018-05-12 21:50 | motorcycle | Comments(4)