2014年 10月 09日 ( 1 )

どうでもよいこと。

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これは椎名さんと田村ゆかりさんと水樹奈々さんのアルバムセールスを表にしたもの。以前作ったものの使い回しです。

本当に人気が下降したのか。
ここでは人気をアルバムのセールスで測ってみようと思います。他にもライブの動員数とか、ファンクラブの会員数とか、指標になりそうなのはあるんですけど、前者は回数と会場から割り出すわけですが、誤差が大きいんですよ。公式に発表になったデータというものが手元にないし、会場のキャパシティはその会場をどのように使ったのかでも大きく変わってしまいますし、もとより満員だったかどうかはもはや確かめようがありません。
後者も公式の資料が無いし、惰性で加入したままの人とか反対に面倒で加入しなかった人もいそうです。残念ながら指標にはなりそうにありません。
その点、アルバムのセールスならオリコンのデータがありますし、ある時期は定期的にアルバムがリリースされていたので、なにかと都合がよろしゅうございます。
最も枚数の出たアルバムは1998年の「Baby blue eyes」で72,510枚。間違いました。最も数が出たアルバムは1996年の「with a will」で75,720枚です。(10/9訂正)アルバムのセールス枚数はここをピークに次第に下降線を描き、2002年の「Sadistic Pink」では21,960枚と1/3以下まで落ち込みます。
なぜ2002年にフォーカスするのかというと、水樹奈々さんのセカンドアルバム「MAGIC ATTRACTION」がこの年にリリースされ、累計枚数で22,051枚のセールスを記録しているからです。そして次の「10 Carat」(2003年)は18,254枚、水樹さんの「DREAM SKIPPER」は19,518枚で拮抗しますが、その後はどんどん引き離されていきます。

このデータを見る限り、誰でも思いつくのが水樹さんにファンが移ったということでしょう。はたしてそうなのかどうかは実はわからないんですが、どうでしょう、同じパイを取り合うことになった場合、一人当たりの取り分は減るというのは考えられることではないでしょうか。
つまりわたくしが言いたいのは、それまで単独で独占して来た声優アーティスト(これはこれで議論の余地あり。)の市場に、ライバル(これまた議論の余地あり。)が登場して声優アーティスト一人当たりの売上げが落ちたんじゃないかということです。有りえそうでしょ?

ちょっと別な角度から。
アルバムやシングルが売れるための要素とはなにか、です。もちろんプロモーションが重要なんですが、そっちは研究が進んでいないので、もっと単純なファンの受け止め方というか向き合い方というか、応援するときのスタンスみたいなものはどうなのかということについて考えてみると。
ここでいうファンというのは・・・言い辛いなぁ。いわゆる「声オタ」とよばれる、声優さんを中心に応援する方々のことです。なので応援する対象は声優さんということになります。
声優さんの何を応援するのかというと、アニメ作品のキャラクターの演技を担当して、他にもタイアップとか、オープニングやエンディングの歌を歌うとか、とにかく作品に関連した声優さんのなんらかの活動をキーに、その声優さんのライブに行くとかアルバムを買うとか、そういった形で人気を支えるんでしょう。
そういった方々が声優アーティストの市場を形成して来たと考えております。

さて椎名さんの場合、初期は別としてこの時期(2002年以降)に、さほど目立ったアニメ作品には出ていません。やや語弊があるのを覚悟で申し上げるならば、声優さんとしての活動は続いていましたが、あまり目立った役はありません。上記のような、なにかアニメ作品にからんだ活動も少ない。それはそれで事情があるらしいのですが、長くなるのでここでは触れません。
わたくしの考えではある要素(後述)により、椎名さんの実質的なターゲットは声オタの方々ではなくなっていたと思います。ただ、この頃(2001年まで)は他に強力なライバルがいなかったとか、それまでの惰性とでもいうのか、まだアルバムやシングルを買い続ける人が居たと思います。

それが上記の同じパイを取り合うライバル、ファンの側からみれば目新しい他の選択肢が現れて、しかもそちらは思いっきり声優アーティストとしての条件(上記のアニメ作品に関連した活動一式)を備えていました。椎名さんはすでに音楽活動に重心を移していましたし、その音楽もそれまでのものより先鋭的になっていて、特にそういった傾向のない「声オタ」の方々には共感を得辛いものになっていた可能性があります。これが上記の「ある要素」です。
これだけ条件が揃えば、アルバムのセールスが落ち込んで来るのも当然ですよ。

次は椎名さんのファンというのが「声オタ」だったのかどうか、です。
このブログにみえる方にはずっと歌い手としてファンだときっぱりおっしゃる人がいらしゃいますし、最初からアーティストとして接しているという方も。もちろんわたくしも椎名さんは完全にアーティストとしてのイメージです。
ただ、そういった歌い手・アーティストとしてのファンばかりかというと、それはそれで不自然ではある。椎名さんは声優さんが出自なんですから、最初に注目した方々は「声オタ」が多かった可能性が高い。
そこでわたくしが考えたのは、ファンの質が変わったんじゃないだろうかということです。「声オタ」だった人が椎名さんの音楽性とより本格的なアーティスト活動に影響されて、「声オタ」じゃなくなっていったのではないかと。
つまりコアなファンは最初は「声オタ」だったけど、ある時期から少なくとも椎名さんに関しては「声オタ」としての要素を失ったのではないかと考えました。
そしてコアじゃないファン(他意はありません。)は変質せずに「声オタ」のままだった。椎名さんを中心にコアな椎名さん専門のファンとその外側を取り囲む「声オタ」の方々。数は当然、外側の「声オタ」の方が多い。
そして後に参入してくる方々は仮に「声オタ」の要素は持っていても、実際の椎名さんの活動内容では「声オタ」としての力の入れどころが無くてw、結局参入のきっかけになった音楽性にのめり込み、こちらも椎名さん専門のファンになってしまいます。
といったわけで、椎名さんのファンの中心はいわゆる「声オタ」ではないと思います。いや普段は「声オタ」なのかも知れませんが、椎名さんのファンのときは「声オタ」じゃなくなるとでもいうんですかね。

上記に述べた、2002年頃、他の選択肢が現れた頃、外郭に居たコアじゃない「声オタ」の方々はその想いを思う存分ぶつけられる他の選択肢へ去った。残ったのは「声オタ」から変質した基本的にコアな椎名さん専門のファンだけ、というのがわたくしの考えでございます。

では例のみんな大好き「アーティスト宣言」はどこにハマって来るのかとなると、こうやって見るとあまりぴったりとしたハマりどころがございませんでしょう。w
椎名さんの人気(ここではアルバムのセールス)が落ち込んだのは、どうってことない当然の成り行きですからね。
なので歴史的とでもいうのか、ある程度長い目でみるとここというポイントでのアーティスト宣言なんてなかった、ということになると申し上げております。
ただし結果としては、椎名さんがコアじゃない普通の「声オタ」の支持を失ったのは確かで、そういう見方をすれば「アーティスト宣言」はあったも同然、ということになる。
そしてその原因は主に音楽性にある。なぜならば、椎名さんは声優アーティストとしての条件(アニメ作品に関連した活動一式)をないがしろにしてまでも(語弊あるなぁ。)音楽性を追究していたからで、声優アーティストじゃない「アーティスト」を目指したのは明らかだからです。その意味では「アーティスト宣言」はあったのです。

椎名さん専門のファンというのをなにか呼び方をつけるなら「へきおた」とか「へきらー」かな。「へきリスト」でも良いな。w
当然ながらそういう方々は数は少ない。ただ当然ながら高い敷居を乗り越えてきた熱狂的なファンですからファンとしてのクオリティは高いのでしょう。

さて、では本当に人気が下降したのか?
多くの「声オタ」の支持は失いました。残ったその「声オタ」の中から本当にコアなファンが生まれました。そして、後にやってきた人は数は少ないにせよ、椎名さんが追究し続けた音楽に共感してファンになりました。椎名さんはそうしたかったから自分の音楽を追究して、それを支持する人は数は少なくても存在はする。支持する数の多い少ないはとにかく、椎名さんの望んだ通りになったんです。
確かにアルバムのセールスは減りました。でも、こういった事情を考慮するとセールス=人気と言えますかね。
はたして人気は下降したんですかね?失敗だったんですかね?
by namatee_namatee | 2014-10-09 04:17 | music | Comments(20)