仮に余命3ヶ月と言われたならば、いろいろと身の回りを整理したりすることが出来ます。この場合、自分が思っているより早く死ななければならないこと以外に思い残すことはないでしょう。
では会社で仕事中に近所の自衛隊の基地を離陸したF15が何かの拍子にエンジンがフレームアウトして会社の敷地内に墜落、離陸直後だったため搭載していた大量の燃料に引火して焼け死んだとしたら・・・これも何かを思い残す暇などありませぬ。ただしこの場合、本人の死後、遺品の中から生前の故人の内面をうかがわせるさまざまなものが出てきて、残された人々にはちょっとアレなことになるのかもしれません。
最悪なのは穴倉に閉じ込められて窒息死など、本人の意識が途切れるまでに時間がかかる場合でしょう。これは死んでいく本人も「このまま死んだらアレやコレが・・・」と思うと死んでも死に切れず、思いが残ることでしょう。
死後、遺品としてアダルトDVDなどが出てきたとしても、それは人のサガとしてとりたててどうってことはないと思いますが・・・これはどうよ?
「生き残った者の心中にこそ-冥府はあるのでございます。」(京極夏彦:巷説百物語・帷子辻より)