ダックスかわいいよダックス

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おお、「コトノバドライブ」!
言わずと知れた芦奈野先生の最新作ですよ。もちろん月刊アフタヌーンに掲載。嫁さんが「ヨコハマ買い出し紀行」好きなわたくしのために気を利かせて買ってきてくれました。さすが本屋。

これ、毎月アフタヌーンで読もうとすると、ものすごくじれったい。w
だってページ数が少ないしコマがでかい。そして謎が謎のまますーっと終わっちゃう話ばっかりで、読み応えがないというか、なんかうすーい空気感の漫画なんですよね。おそらく芦奈野先生はそれを狙って書いているんだと思いますけど。

それがこうやって単行本にまとまると、あら不思議。繰り返される不思議な話が重なると、1話ずつの味の薄さみたいなのがお互いに影響しあうのか、なんだか全体として濃厚な雰囲気を感じるようになるんですよ。その変化がとても味わい深い。

「ヨコハマ買い出し紀行」の、特に初期のころはまだまだ生臭いというか、普通の漫画の雰囲気が残ってましたが、次作の「カブのイサキ」では最初から全開で謎まみれのお話で、こりゃ一体どうなるんだろ?と心配になるほどでした。で、その謎について妙に説明的なところが目についちゃって、ちょっとのめり込みきれない感を受けました。
「コトノバドライブ」ではどうか。そちこちに「ヨコハマ買い出し紀行」と同じ情景があって、まあ三浦半島のどこかの景色なんでしょうけど、もうそれだけでwktkですよ。「ヨコハマ買い出し紀行」を知るものの心を「ヨコハマ買い出し紀行」に出てきた景色でつかむとは、実に高度な技ですなぁ。さすが芦奈野先生。
その上で謎まみれでまったくもってその謎あかしはないという。芦奈野先生も月刊アフタヌーンもよくこういう漫画を連載しようと思ったなと。w

ちなみに「ヨコハマ買い出し紀行」の後半、「カブのイサキ」全体に感じられたあの切ない寂寥感は希薄です。>コトノバドライブ
むしろ、ウォームというか温かみを感じます。一般の人に受けるかというと、微妙な感じはしますが「ヨコハマ買い出し紀行」を好きな人ならいけるはず。
by namatee_namatee | 2015-01-23 21:07 | book | Comments(15)
Commented by ボウコウ at 2015-01-23 21:30 x
ちょっとamazon行ってくる。
Commented by フラフープ at 2015-01-23 23:26 x
何となく声をかけられたような気がした。
Commented by namatee_namatee at 2015-01-24 11:00
>ボウコウさま
コマが異常に少なくてあっという間に読み終わります。w
Commented by namatee_namatee at 2015-01-24 11:01
> フラフープさま
ほとんど怪談に近いですよね。w>コトノバドライブ
他には原付とかカメラとか、芦奈野先生の大好きなアイテムが散りばめられている感じが良いです。
Commented by フラフープ at 2015-01-24 18:05 x
ヨコハマがいける人、という言葉に少し反応しましたが、あくまでもへきるさんありきなので。w
Commented by josei84827781 at 2015-01-24 18:13
好きですね~・・ww
Commented by namatee_namatee at 2015-01-24 20:53
>フラフープさま
ああ、そちらですか。w
椎名さんとはあまりつながりはないですね。椎名さんはこういうお話はすーっと流すか不気味に思うかだと思うんですよね。w
これがアピールするのは「ヨコハマ買出し紀行」→「カブのイサキ」と流れを追ってきたもののみ、かも。(汗
Commented by namatee_namatee at 2015-01-24 20:54
>joseiさま
芦奈野先生のこのセンスがたまらないんですよ。
Commented by ふき at 2015-01-25 03:11 x
> まあ三浦半島のどこかの景色なんでしょうけど

★自分も ようやく昨日入手して、昨夜 一気読みしました。

三浦を思わせる風景が そこかしこに出てきますが、
最も明確なのは、第2話の 『城ヶ島』 ですね(^^

(おそらく城ヶ島公園で)ノラ猫の写真を撮っていた すーちゃん が、
笹竹のトンネルに気づいて入っていくシーンがありますが、
これは、「城ヶ島公園」 の入口の少し手前…

『城ヶ島の 南海岸』 に向かうための小道なのです。

(ただし実際には、ある程度 小道の奥まで進まないと、
 あのような露骨な「トンネル」にはなりません。
 また、道しるべに、「灯台」「ウミ~」と書かれているのは、
 「城ヶ島灯台」 と 「ウミウ展望台」 のことだと思います)


そして、おじさんがグライダーを飛ばしているのは、
城ヶ島でも屈指の雄大な視界を得られる、
城ヶ島南岸の丘の上の 『グライダー広場』 だと思われます。

タイトルの 「南の斜面」 は、これを指していたのでしょうね。

http://uheei.yu-nagi.com/main_203.html
Commented by ふき at 2015-01-25 03:12 x
★ちなみに、第8話で出てきたトンネルは、
看板の文字がかすれてよく読めませんが、
『佐島隧道』 ではないかと思います。

(佐島は、「大楠山」 の南西にある小さな海岸町です)

佐島の西海岸にある 「天神島」 に足しげく通っていた自分には、
とんでもなく懐かしい、思い出のトンネル…

と言いたいのですが、
自分の場合は、大楠山のふもとのバス停から、
丘を歩いて越えるかたちで 「天神島」 に行っていたので、

その南を大きく迂回する この隧道は、
4~5回しか利用したことがないのです(苦笑)


でも、「ヨコハマ」にのめりこむ前の自分の「元フィールド」(笑)を、
尊敬する作家さんに(ファンになった後に)描いてもらえるというのは、
なかなかに興奮するものがありました(^^
Commented by フラフープ at 2015-01-25 15:30 x
この作品を読み込むことで、ヨコハマへの理解も深まったり、意外なアプローチが見えてきたりもするかもですね!
Commented by namatee_namatee at 2015-01-25 18:20
>ふきさま
わたくしも城ヶ島は一発でわかりました。実は一回しか行ったことがないんですよ。>城ヶ島
それは2013年3月の「聖地巡礼の旅」の時で、三浦半島への旅はその後何度も企画しましたが、諸般の事情で実現に至らず。orz

それは置いておくとして、わたくしにとっての城ヶ島の様子というと現在のリアルな世界のものというよりは「ヨコハマ買い出し紀行」の芦奈野先生の描写の方が印象が強かったりします。w
で、「コトノバドライブ」で「プレ寝正月」に描かれていたあの橋が出てきたときに「あ、城ヶ島だ。」と一発で気がついたのがなんとも不思議な感覚でした。嬉しいような懐かしいような。w

ああ、ふきさんのサイトの城ヶ島の項目は他のものに比べるとあまり読み込んでませんでした。前回失敗した大楠山だけじゃなくて、もう一度、三浦半島全体にチャレンジしてみたくなりました。
だがしかし、今は寒すぎて無理という。(汗

「佐島隧道」も含めて4-5月ぐらいに再チャレンジしようと思います。>三浦半島
Commented by namatee_namatee at 2015-01-25 18:23
>フラフープさま
実際の場所よりも作品の中で知っているところの方が印象深いという、不思議な現象が起きます。w>コトノバドライブ

読んでみていただければわかりますが、内容はとても希薄というか不思議というか。人を選びますね、これは。(汗
Commented by ふき at 2015-01-26 06:54 x
■ なまさん

> 「コトノバドライブ」で「プレ寝正月」に描かれていたあの橋が出てきたときに
> 「あ、城ヶ島だ。」と一発で気がついたのがなんとも不思議な感覚でした。

分かります(^^

僕も、「すーちゃんが走っている、盛り上がったような この道路、
ヨコハマで描かれた城ヶ島大橋に似ているな…」

と思った直後に、「ずぶとい野良猫たち」
(人間から ご飯をもらい慣れているのですw)が描かれたので、
「これはもう、城ヶ島に間違いないな…」 と確信した次第でした。

「作者さんが、その風景をどう描くか知っているからこそ、舞台が判明する」
というのは、現地系ファンならではの楽しみ方であり、喜びですよね(^^


> 前回失敗した大楠山だけじゃなくて ~
> 「佐島隧道」も含めて4-5月ぐらいに再チャレンジしようと思います。

ちょうど、「大楠山」(大楠芦奈口) と 「佐島隧道」 は、
比較的 近い場所に位置しています。

また、いずれも 「自動車・バイク」 でアクセス可能な場所ですので、
同時に攻めることを、僕もオススメします(^^
Commented by namatee_namatee at 2015-01-26 12:23
>ふきさま
そうそう野良猫もピンときた要素ですね。「ヨコハマ買い出し紀行」は遠い未来か別の世界のお話、「コトノバドライブ」は今の同じ世界のお話(実際には架空の世界ですけど。)、この二重の関係が画面をみて繋がっているのはとても新鮮で面白いです。

>再チャレンジ
真剣にスケジュール調整を始めます。w
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