分水嶺

分水嶺_c0019089_20465932.jpg

ネタがまとまりません。(汗
車の中で「Sadistic Pink」を聴いていたので、それをネタにしようと思ったんですが、適当な世迷い言はいくらでも思いつくんですけど、少しは裏付けもとっておこうと「HEKIRU FILE」をひっくり返していたら、その重さで右手が筋肉痛になるという。おかげで文字の入力が大変やり辛い。w

「Sadistic Pink」は木根氏が最初にプロデュースしたアルバム。椎名さんと木根氏とのつながりはアルバムとしてはこの「Sadistic Pink」からですが、本当のところは「Jungle Life」から始まる、あのシングル4ヶ月連続リリースの時からからはじまってますね。わたくしはここを誤解してましてね。わたくしのように10年以上も経ってからざっと眺めると、どうしても物事をキリがよいアルバムで区切って考えてしまいまして。実際はアルバムになる前のシングルの時からつながりは始まっているんですね。一般的には大した事ない話ですが、根掘り葉掘り微に入り細に入り、ああでもないこうでもないと重箱の隅をほじくるようなネタの時は事実を誤認する事になって、思わぬ恥をかく原因になりますなぁ。

で、アルバムでのつながりではなく、木根氏と椎名さんの出会いの本当に最初のころ、木根氏は椎名さんの楽曲を聴かずに曲を書いたのだそうで。椎名へきるという人の音楽的な先入観を排除したかったとか。どうもその曲が「あしたは消えない」らしいんですが、だとしたら木根氏は大したもんだと思いますね。だって「あしたは消えない」はいかにも椎名さんらしい楽曲ですもの。他の誰もこの歌をこういう風に、それはテクニックとか歌声とかだけじゃなくて、アーティストとしてのキャラクターというか立ち位置というか、椎名さんという人だけが歌える歌だと思いますよ。
もっとも椎名さんは事前に木根氏に好きなHR/HMの入ったMDを渡して聴いてもらっていたそうですが、それはそれで出来たのが「あしたは消えない」ってのは興味深い。

アルバムとしての「Sadistic Pink」としてとなると、木根氏は2001年の夏のツアー「STARTING LEGEND 2001 ~PRECIOUS GARDEN SUMMER~」を観たそうです。そして出来たのが「Sadistic Pink」・・・4ヶ月連続リリースのシングル4曲+7曲。残念ながらわたくしは7曲のどれとどれがライブを観た後か前かはわかりません。アルバムとしてかなり思い切った方向転換をしているように見受けられます。前作の「PRECIOUS GARDEN」まではどちらかというとオーソドックスというかクラシックというか、保守的といって良い様なロックっぽい楽曲に感じられるんですが、「Sadistic Pink」はなんていうんですかね、シンセサイザーみたいな電気っぽい感じ?
個別の楽曲を聴き込んでいる分にはあまり感じないんですが、アルバム全体通してみるとそういう風に感じます。

2002年の1月1日、椎名さんは5年ぶりに武道館で「HEKIRU SHIINA NEW YEAR SPECIAL LIVE ~NEW STEP~」と銘うったコンサートを演ります。そして、このあと2004年まで3年連続で武道館で新年のコンサートを演る。まあなんていうか、絶頂期ですな。1997年の時のような、本人がわけも分からずのうちに勢いでというわけでなく、意識して目指して実力も伴っての武道館ですからね。
「HEKIRU FILE」のこのころの記述を読んでいると、いろんなことを試行錯誤してる感じがあります。それもかなり本格的に。あと景気が良い話が多い。いろんな意味で絶頂の時期ですなぁ。

その後、一般的な意味での人気には陰りがでて、カルト化が進むのは何度か書きました。そういうことを考え合わせると、表面的には「Sadistic Pink」は椎名さんの歌い手としての分水嶺みたいなアルバムなんでしょう。と同時に、悪い言い方をすると大きく方向転換してファンのクレンジング(本当に悪い言い方だなぁ。)をしたともとれる。声優出身のアイドルとして捉えていたファンを振り切って、完全に歌い手になったとでもいうか。
長くなるので蒸し返しませんが、例のあったかなかったか良くわからない「アーティスト宣言」、あれでファンが離れたと言われ、時期的な面から見る分にはそれもなくはないように思えますが、椎名さんサイドもファンが離れていっても仕方ないという覚悟で方針転換をしたんだと思います。
などと無責任なことを言ってますが、実際にその時期をファンとしてリアルタイムに過ごしたとしたら、どんな気持ちだったのか。それを考えると笑い事ではありません。

次の「10 Carat」、これは新しい椎名さんの世界の幕開けとでもいうようなアルバムで、なんといっても最初の曲があの鮮烈な「RESET」ですからね。そもそもアルバムの音作りが違います。スッキリクッキリとパワフル。それは今に続いている。
なのでわたくしは本当の分水嶺は「Rockin' for Love」だと思ってますけどね。あれが行く所まで行ったピークでしょう。
・・・では今は?
by namatee_namatee | 2014-05-23 23:48 | music | Comments(22)
Commented by フラフープ at 2014-05-24 22:35 x
「あしたは消えない」あれも良いですよね。冬のイメージが浮かんで、ジンときます。
そう言えば、へきるさんの曲で、秋冬のイメージって、他にどんなのがあったかな。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-25 08:02
>フラフープさま
あまりそういう聴き方しないから、すぐに思いつきません。w
雪にまつわるタイトル・内容の歌はありますね。「SNOW fall」とか「幻想の雪」、「粉雪」とか。
「ラブ・ジェット・コースター」はクリスマスソングと聞いたので冬の歌になりますか。
タイトルから冬っぽいということなら簡単に探せるけど、イメージとなると・・・他になにかあるかな。(汗
Commented by josei84827781 at 2014-05-25 11:36
冬の歌なら『wonderful days』とか?
Commented by namatee_namatee at 2014-05-25 19:22
>joseiさま
おお、それも冬の歌ですなぁ。あとC/Wの「1番星 ~君のいない夜に~」も。
Commented by フラフープ at 2014-05-25 22:41 x
>joseiさま、namateeさま
そうですよね、冬の曲って明るくて暖かいイメージも多いんですよね。木枯らしばっかりじゃないんだ(笑)。
では、秋は?ちょっと難しいですが。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-26 08:03
>フラフープさま
春と夏と冬はありますけど、秋はそのものずばりとか季語?みたいなのが入っているのってありますかね・・・あ、「September RAIN」がありましたよ。内容は季節にあまり関係なさそうですけど。
Commented by フラフープ at 2014-05-26 20:11 x
何となく「この世で一番大切なもの」に秋を感じるんですが、あまり共感してもらえそうにないですね。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-26 21:08
>フラフープさま
秋は難しいですね。(汗
「この世で一番大切なもの」のわたくしのイメージはこれ↓
http://namatee.exblog.jp/20370218/
季節とかじゃなくて、文字通り世界の終末ですね。w
Commented by フラフープ at 2014-05-26 21:41 x
大半は銃の話じゃないっすか!
Commented by namatee_namatee at 2014-05-27 07:45
>フラフープさま
ありゃ。w
では次の日のこれと合わせ技で。
http://namatee.exblog.jp/20373793/

こちらは頭の中で流れているのは「believe」とかが近いですけど。
Commented by フラフープ at 2014-05-27 12:33 x
これは・・かなり来ました。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-27 16:56
>フラフープさま
実際に読むともっと来ます。しばらく落ち込むぐらいに来ます。w

ちょっと関連は薄いというか、関係ないですが、わたくしの「ヨコハマ買い出し紀行」関連エントリーでもう少し明るいネタなら
http://namatee.exblog.jp/19126376/
カメラと鉄砲の話がほとんどですけど。(汗
ドラマCDの「鋼の香る夜」のシーンでは椎名さんの歌はありせんが、素晴らしい演技と、月琴の演奏、強いて言うなら季節は初夏か秋じゃないかと思わせるなんともいえないのんびりした雰囲気が好きですね。
Commented by フラフープ at 2014-05-27 21:21 x
銃、カメラ、バイク。いやあ、しみじみと思いました。へきるさんがいなかったら、namateeさんとは趣味がかすりもしないですね(笑)。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-27 23:01
>フラフープさま
そんなわたくしがハマってしまったというのが椎名さんの奇跡なんですよ。w
Commented by フラフープ at 2014-05-27 23:28 x
そうそう、「ヨコハマ買い出し紀行」新装版全10巻とドラマCD全3巻、Amazonで注文しました。洗脳されてしまうのかなあ(笑)。もしかしたら、議論を挑むこともあるかもしれませんが、その際は、面倒でも相手してやってください。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-28 11:37
>フラフープさま
おお、営業が成功しました。w
解釈の幅が極めて広くとれるお話なので洗脳は無いと思います。
ただわたくしの場合、後半は欝になりましたのでその点は覚悟がいるかもしれません。(汗
Commented by フラフープ at 2014-05-28 12:29 x
いや、解釈がどうとか言うより、寝ても覚めてもヨコハマ・ヨコハマ言うようになるのか、と。まあそれも良いか、と(笑)。
Commented by namatee_namatee at 2014-05-28 15:35
>フラフープさま
寝ても覚めても言ってません。w
原作ももちろんですが、ドラマCDを聴いた感想がとても聞きたいです。
Commented by フラフープ at 2014-05-28 20:21 x
まだアルバムもiPodnanoに入れてない状態なんですよ。年度が変わってから、まとまった時間が取りにくくて。ちなみに、長いんですか、ドラマCD?
Commented by namatee_namatee at 2014-05-28 21:38
>フラフープさま
平均すると1時間/枚ぐらいですか。椎名さんファンならあっという間に聴き終わりますよ、きっと。w
Commented by フラフープ at 2014-05-28 22:18 x
とりあえず、沖縄までには何とか。やっぱり、原作を先に読むべきでしょうね。ドラマCDも軽く鬱展開で?
Commented by namatee_namatee at 2014-05-29 07:39
>フラフープさま
あと一月しかありませんね。(汗>沖縄
ドラマCDは欝展開の前までなので心配いりません。w
名前
URL
削除用パスワード


<< 半年ぶり 正常進化 >>