2017年 08月 28日 ( 1 )

VS

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引き続き映画館に行く。しかもレイトショー。
今回は「きみの声をとどけたい」。サバゲの友人のオススメであります。

江ノ電 vs 銚子電鉄。
この作品、個人的に先日の「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」と対照的と思ってました。制作がどうのとか、そういうややこしい話ではなく(知識ないし)ストーリーや登場人物、役者さんが好対照かなと。
「きみの声をとどけたい」の舞台は湘南です。江ノ電(名前は変えてありますけど。)が出てくる。登場するヒロインはたくさんいます。すべて声優さんが演じているそうな。物語の時期は夏休みということで、ある程度の日数があります。
「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」は銚子や飯岡のあたり。九十九里の先っちょですね。銚子電鉄の電車が重要な役割を果たします。主役は少数。ほぼ2人。演じているのは声優さんじゃない。物語の時期は夏休みではありますけど、1日だけです。
「きみの声をとどけたい」は不思議なことはほとんどありません。なくはないけど、見えるかどうかはとにかく、実際に存在しても変じゃないもの。完全に日常が舞台ですね。
「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」はファンタジーっぽい。どんどん変な世界になっていきます。日常と非日常を行ったり来たりするのがストーリーの重要な部分。
といった感じで続けて観るのに最適な作品たちと思いました。

で、「きみの声をとどけたい」はどうだったのか。
もう少し整理してから印象を書きたいので、詳しくは後ほど。今はレイトショーで良かったと申し上げておきましょう。田舎の映画館のレイトショーですからね。観客なんて5人ですよ。(汗
もう始まってすぐにボロボロ泣きだしちゃって、クライマックスなんてもうね(ry
いやーお客さんが5人しかいなくて良かったですよ。いつものように8割がた席が埋まっているとかだったら、変なおっさんがボロボロ泣いているということで通報されるかもしれません。w

8/29追記:
マイナスからのスタート。
「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」はわたくし特有の事情で評価の底上げがありましたけど、こちらの「きみの声をとどけたい」の場合は反対にマイナス要素がありまして。
それは「きみの声をとどけたい」の舞台が「湘南」ということであります。「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」はわたくしの心の故郷、銚子市近辺がモデルになっていましたけど、「きみの声をとどけたい」は鎌倉が舞台。
北関東(本当は南東北)在住の身としては「湘南」には複雑な感情があるんですよ。こちらにだって海辺のオシャレなお店はありますし、サーファーも居ますし、海の雰囲気は良いものであるという事は共通しております。だがしかし「湘南」は格が違う。w
なんていうか、いろんなオシャレなものが板についているというか、こなれているというか。特にアピールするわけではないけどいちいち格好良いという。>湘南
歴史が違うんですかねぇ。いつもは海そのものの美しさや人気の無い良さみたいなのは「らっかせーちほー」や「なっとーちほー」の方が勝ってるじゃんとか思っているんですけど、「湘南」を訪れるとこの雰囲気にはやっぱり敵わないなぁと思い知らされるんですよ。
というわけで、舞台が「湘南」ということは、いわゆる「やっかみ」を起させるわけでございます。その上「ありきたり」な感もないわけではない。

実際は「きみの声をとどけたい」の印象にそういったマイナス面の影響はありませんでした。そういう細かい事は感じさせないか、むしろ良い方向に作用したという感じ。というのは、この作品ではミニFM局がポイントなんですけど、それって「鎌倉」にぴったりなんですよね。あれは広大な地域では成立しないし、街中の喫茶店にある「ON AIR」のサインとか、「なっとーちほー」じゃ全然似合いませんよ。orz
さらにラジオってのがよろしいですな。今でこそ、「radiko」などネット経由の視聴手段があるので、ラジオならではのローカル感は薄れてしまいましたけど、わたくしのようなおっさんにとってはラジオというのはそれが受信できる地域へ行かなければ聴く事のできないローカルなものという認識がまだあるのでございます。その上、この作品では「ミニFM局」ということで、さらに地域は限定され、本当に特別なコミュニケーション手段、でも特定の誰かだけをターゲットにしたものではないという絶妙なバランスの上に成り立つ要素です。
で、ネタばれは申し訳ないので詳しくは書けませんけど、そのミニFM局「特定の誰かだけをターゲットにしたものではないもの」、それが実は特定の誰かに向けてのものであるという矛盾みたいなところ、これが素晴らしいと感じました。さらにその放送が多くの人々を巻き込んで、まさしく「言霊」そのものの威力・・・ここら辺の展開がすごいですねぇ。
観ながらはそこまで意識はしていないんですけど、ラジオ放送の特性(特定の誰かだけをターゲットにしたものではない)と、ストーリー上では特定のターゲットがあるという矛盾を心のどこかに意識させていくところが、この作品の強烈な感動を生む要素の一つであろうと思います。表面だけを見れば、恋愛の要素はほとんど無いし(無くはない)ヒロインの「なぎさ」は妙にテンションが高くて情緒不安定だし、ストーリーもよくある、本当によくある、かつてのNHKの青少年向けドラマみたいな展開であり、今さらなんでこんな話をと思ってしまうんですけどね。
ネットの時代にラジオという要素を持ってきた、そしてどうしても「声」じゃなければならないという設定が最高でした。

「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」とどちらが良いか、などという話題は不毛です。w
というか成立しないでしょう。これはどちらもそれぞれ良かったと思います。「きみの声をとどけたい」はラジオという要素が理解できないと、単なる薄くて軽い青少年向けアニメということになりそう。でも、それが分かると「なんでこんな単純な話で」と思いながらダバダバと泣いちゃうんですよ。

by namatee_namatee | 2017-08-28 23:49 | diary? | Comments(7)