2017年 03月 26日 ( 1 )

昔の趣味

本日は寒かった。おまけに雨。降ったり止んだりでしたけど湿っぽい&寒い1日でした。
というわけで、昨日に引き続きVSR-10「あきつ丸」verのチェックをしておりまして、雨の合間を狙って20mでゼロインをしようと思いましたらば、バイポッドが見当たらないという。ずっと前に買った安っぽいハリスタイプのバイポッドがあったはずなんだけど。
そうこうしているうちにまた雨が降ってきちゃったのでゼロインは中止。

物置を探しまわっていて出てきたのがこの物体であります。

一見してアウトドア用品のクッカー(コッヘル)ですけど、「trangia」のストラップを外すと・・・

出てきたのはこれ。

言わずと知れたオプティマスの「SVEA123R」です。
アウトドア用のストーブでございます。ストーブといっても寒い時に部屋をあっためる奴じゃなくて(そういう使い方もできなくはない)、登山やキャンプの時に雪を溶かして水を作ったり調理したりするためのもの。

この手のストーブは燃料で分類すると液体燃料を使う「液燃」とガスを使う、そのまま「ガス」に分けられます。ガスストーブは小型軽量で取り扱いが簡単ですけど、液体のガスが気化することで空気と混ざって燃焼するわけで、寒い時期・場所だとガスが気化しづらくなって性能が落ちるという欠点があります。家庭用ガスボンベのブタンガスの奴は5度ぐらいになると火力がなくなってしまって使用に耐えないんですよ。なので寒冷地用のガスはプロパンが混ぜてあったりする。これだと氷点下でも使えますけど、圧力が高くなるためかカートリッジ(缶)が強度のある奴で内容量が少なくなったりします。あと飛行機で移動する場合はガスカートリッジは持ち込み不可。離島とか海外へ行くときは現地でガスを購入しなければなりません。で、現地で買うと大体はすごく高いんだ、これが。w
というわけで気軽だけど良いことばかりじゃない。>ガスストーブ

それに対して「液燃」はどうしても仕組みが大げさになり、火力調整がしづらいという欠点があり、「ガスストーブ」ほど気楽に使えません。ほとんどのモデルは点火するのに「予熱」、プリヒートが必要です。頻繁につけたり消したりするのには向きません。あと大体は音がうるさい。「ゴー」という燃焼音は風情があると思う人もいるかもしれませんけど(わたくしがそうです。w)一般的にはうるさいでしょうなぁ。
例外はコールマンのストーブで、あれはプリヒートなしで使えますし、火力調整もしやすい方ですね。それでも点火にはコツがいりますけどね。プリヒートが必要ないのは「ジェネレータ」という燃料を加熱するデバイスがあるからなんですけど、実はこれがくせ者でして、なにかのはずみでこの「ジェネレータ」が詰まると使用できなくなるという。このジェネレータ、掃除はしづらい(というか不可)ので詰まったら交換するしかありません。ここら辺はアメリカンらしい割り切りのよさですなぁ。
「液燃」ストーブの中にはマルチフューエルといいまして、ケロシン(灯油)やホワイトガソリン、非常時には自動車用のガソリン・軽油、さらにはガスでも使えるモデルがあるんですけど、さらに運用が複雑になります。それが楽しい人はとにかく(わたくしがそうです。w)普通は面倒臭い思いまでして、そんなややこしいストーブは使いたくないでしょう。
「液燃」のストーブは大人数で登山するときとか、そのパーティに1つ配備して、大火力で大量の雪を溶かすとか、その水で全員の食事を作るとかに向いているんですね。

最近はガスの性能が良くなったので1人から2人程度の少人数ならガス一択でしょう。前述のコールマンのストーブは少人数での使用に向きますけど、「液燃」特有の不便な点はあるし、かといって「液燃」が得意な大人数での力技には向かない規模なので、キャンプはとにかく登山では廃れてしまったようです。ガスストーブならさっと点火してさっと消せるので、テントの中でも使えますし(建前としてはテントの中では使ってはいけないことになってますけど、現場では風が強いしそんなこと言ってられません。)コンパクトで軽いです。

それはそれ。
この「SVEA123R」は「液燃」の小型ストーブです。前述のコールマンのストーブの例の通り、この程度の大きさの「液燃」ストーブは不便なわりに性能が微妙で廃れてしまいました。もともとは登山などの過酷な環境で使われていたのでしょうけれども、今では平地のキャンプで有り余る時間をその点火に必要な面倒な手間とか盛大な燃焼音とかを楽しんで過ごすためのものでしょう。w
「SVEA123R」はもう60年ぐらい前からの歴史あるストーブで、要するに旧式です。見た目はこの通り、美しく(これは使い込んで汚れてますけど、新品はピカピカ。)、大きさは液燃ストーブとしては小さいんですけど、それ以上に火力が小さい。最大出力は1300Kcalぐらしかない。同じオプティマスの新式ストーブの「NOVA」なら重量は428gで出力は2600Kcalはある。SVEA123Rは550gもあるのに、出力では半分しかないんですよ。w
でも人気あるんですよね。>SVEA123R
理由はこの見た目と長い間使われ続けたことによる信頼感、あと独特の燃焼音でしょう。要するに風情がある。
わたくしもその風情が気に入って愛用しておりました。たまに用もなく点火してみたりしておりましたけど、ここ最近はご無沙汰でした。それがこうやって出てきたので、久しぶりに点火してみようかと。

ちなみに手前にあるのはオプティマス純正の加圧ポンプ。実は貴重品のようです。これがないとプリヒートに時間がかかります。
プリヒートってのはどうやるかというと・・・バーナーの根元のくぼみに燃料を貯めてそれを燃やし、全体が温まって燃料タンク内の圧力があがるのを待つ。頃合いを見計らって、バルブを開けていくとまるで蒸気機関車のような断続音を発しながら燃え始めます。この音は完全に温まれば連続音に変わります。ポイントはプリヒートに使う燃料の量。少なすぎると温めきれなくてタンクの圧力が上がらない。多すぎると無駄にいつまでもストーブ全体が火だるま。w
他にもバルブの開け方とか、実に微妙なコツがありまして、とてもじゃないけどガスみたいにお気軽というわけにはまいりません。

3/27追記:プリヒートの動画がありました。こちらです。気温が高いのか、プリヒート終了後すぐに快調に燃焼してますけど、ウチの奴はこの程度のプリヒートだと蒸気機関車が加速するときみたいな断続的な爆音になります。

このポンプを使うと、その蒸気機関車のような音がする時間がなくて、いきなり連続音で燃焼し始めます。一気に近代的なストーブに並ぶ点火性能になるわけですよ。それがどうも生産中止だかなんだかになってしまったようで、だいぶ前から手に入らなくなってしまい、プレミアが付いていたりする。わたくしは偶然手に入れましたけどね。

というような、どうでもよい昔の趣味のお話でした。

by namatee_namatee | 2017-03-26 22:08 | outdoor | Comments(4)