本日のネタは個人的な嗜好が強く反映されており、人によっては不快な印象を持つ場合がございます。その上、何かの役に立つようなことは徹底的にないお話ですので、その点ご了承くださいませ。w 完顔阿骨打(わんやんあぐだ)先生の「黄色魔術オリエンタルガール」、第1巻第1話の最終ページより。昔持っていたのが行方不明なので改めて古本を買ったのですけど、マーケットプレイスのせいかゆうメールで送られまして、いつまで経っても届かないので不本意ながらネットで拾った画像で。(汗 凛々しいな、おい。w 1993年頃の作品。これこそが先日ネタにした、わたくしにとてつもないトラウマを植え付けた作品ですよ。 ストーリーは・・・まあ、エロ漫画+格闘系みたいな? マイナーな作品なのでネットで検索してもあまり情報がみつかりませんけど、数少ないレビューでも評価は低い。極めて低い。そもそも作者の完顔阿骨打先生自身が失敗だったとおっしゃってます。w 設定からしてあまりに荒唐無稽ですよ。レズビオナという女性が築いたレズビアン帝国「レズビオナン」というのがありまして(あからさますぎるだろ、そのネーミング)、自分の気にいった少女をさらってレズセックスで自分の虜にして組織の一員にし、さらに別の少女を、と勢力を拡大。ついに日本にもその手を伸ばしてきた、それを阻止しようとするのがこの「オリエンタルガール」というお話。 ・・・「レズビオナン」、生産性なさすぎ。活動資金の調達とかどうしているのか。ツッコミどころがありすぎて、何時間でも突っ込み続けられます。w このころのこの手のお話の典型的な展開で、ある少女が狙われてそれを助けるのが「オリエンタルガール」、それきっかけでストーリーが始まり、その少女が特別な力を持っているというのもお約束。ここら辺が「戦え!!イクサー1」的なところです。 冷静に考えて、レズビアン帝国に対抗するなら女性じゃなくて男の方が有利なんじゃ、もし万が一「オリエンタルガール」が負けちゃってレズビオナ様の手に落ちたら大変じゃん、なんて思うんですけど、そんな無粋な話をするもんじゃありません。w 「オリエンタルガール」を始め登場するほとんどのキャラクターは人工的に改造された一種の超人で、その改造度に応じて各種能力を調整されている模様。中でも「オリエンタルガール」は「パーフェクト=モデル=アクトレス」とかいって、最強の存在のようです。雑魚(ストーリー上では雑魚とも言い切れないんだけど能力は低い相手)などでは攻撃が全く通じず、この扇子でなぎ払らわれちゃう。とても強い。そして全くの正体不明。 いろんなタイプのキャラが登場するんですけど、「オリエンタルガール」はタイトルの通り、どちらかというと魔術を使うのが得意なようで、その必殺技の名前がYMOの曲名だったりする。「東風」とか「雷電」とか。強いんだけど物理的な打撃技とかはあまり得意ではない(相対的に)ようで、意外に苦戦する。そしてどんな技を使うにせよ、ダメージは与えるけどとどめは刺さないというか命は奪わないんですよ、敵も「オリエンタルガール」も。一体どうやって最終的な決着をつけるのか、未だにわかりません。 ここで結論めいたことを言いますと、「黄色魔術オリエンタルガール」はエロもアクションも中途半端で、設定が意味不明すぎ。ここだという力点みたいなものがどうにも見つけられない作品だと思います。失敗作と言われるのもむべなるかな。(汗 で、そんなお粗末なストーリーのこの作品がなぜトラウマになったのか。内容はよく覚えてない(というか、内容があまりない。w)のに「オリエンタルガール」という名前とこの姿は常に心のどこかにありました。なんていうか、もし自分が何か作品を作るとしたら必ずモチーフにするとでもいうような存在。初めて目にした1993年から23年間、ずっと心のどこかで恋焦がれていた存在と言って良いでしょう。今まで誰にも言ったことないです、これ。あー恥ずかしいな、おい。w 読み返してみて思い当たるポイントはいくつかあります。まずは「オリエンタルガール」というネーミング。妙にインパクトがあるんですよね。意味わからないし(YMOつながりなんでしょうねぇ)、格好もこの通り妙です。まだバブルの余韻があったころのお話で、ディスコ(死語だなぁ)華やかなりしころのスタイルにも見えますね。 あと「オリエンタルガール」を調整しているのはレイ=バッハ博士(女性)で彼女は「レズビオナン」に属している。他のキャラクターの調整もしているし、当然レズビオナ様に仕えている身分です。そして「オリエンタルガール」を戦わせているのもレイ=バッハ博士。つまり裏切り者で黒幕っぽい。この後どうなるのかwktkです。 博士は「オリエンタルガール」の戦いをモニターしている。戦いが終わるとミスを指摘したり、次の相手のデータを教えたりする。「オリエンタルガール」は次の相手の情報はすっかり知っているんですよ。そして「オリエンタルガール」はレイ=バッハ博士の自信作みたいで、まず負けることはないという。この設定は凡庸で退屈になりそうなんですけど、これが妙に萌える。それは負けるはずのない「オリエンタルガール」がこの後で負けるから。しかも前述の少女、「オリエンタルガール」が助けた少女の前で負ける。 レズビオナン最強の戦闘力を持つ相手(それでもデータ上ではオリエンタルガールの方が強い)との戦い、その敵は前話で「オリエンタルガール」に妹を再起不能にされており、その復讐の念に燃えている。その気合がデータ上の能力差を覆し、「オリエンタルガール」の魔術を凌ぎ、打撃系の格闘技と妹から受け継いだ武器で「オリエンタルガール」を倒す。倒すと言っても前述の通り命はとらず、戦闘力を奪うだけなんですけど。 で、モニターしていたレイ=バッハ博士は呆然とする。「立ちなさい オリエンタルガール!!」とか叫んじゃう。ここが最高に萌えますね。すごく気高く強いヒロインだけど、実は誰かが後ろにいるみたいなシチュエーション、しかも負けるとか、わたくし的に萌えるなんてもんじゃないですよ。これがトラウマの最大の理由でしょう。「オリエンタルガール」にどれだけ心ときめいたのか、わたくしの貧弱な表現力ではとても伝えきれません。23年間、今でも、こうやって書いていても胸がときめく。この萌える気持ち、わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ。 お話としては「オリエンタルガール」が負けて戦闘力を奪われて、さあどうなるというところで、案の定、例の少女が特別な能力に目覚めます。「オリエンタルガール」の戦いの最中に「オリエンタルガール」のカードを拾うんですけど(このカード、唐突に出てくるので意味がわかりづらい)、それに少女の気持ちが反応して「オリエンタルガール2号」みたいな姿に変身しちゃう。そして「オリエンタルガール」を倒した相手をあっさりやっつけちゃう。でも所詮は付け焼刃で、能力が暴走して結局は3人ともノックアウトという。弱いものが追い詰められたり気持ちが高揚するとなにかとんでもないイベントが起きる。お約束なんてもんじゃないなぁ。w そして「オリエンタルガール」と少女はレズビオナンの手に落ちて、「オリエンタルガール」は正体を聞き出すためにレズビオナ様のレズテクでメロメロに。だから言わんこっちゃない。w で、悪いことに単行本はここで終わり。続きはでておりません。わたくしはずっと未完だと思っていたんですけど、つい最近知った完顔阿骨打先生のサイトの情報によると実は完結しているそうな。人気が出なかったので単行本にならなかったのだそうです。続き読みたいなぁ。これだけ思い入れのある作品ですからねぇ。 「オリエンタルガール」、レズテクでメロメロにされながらも目は死んでないみたいな描写だし、レイ=バッハ博士も何か手を打ちそうだし(裏切りがバレかかってるけど)、「オリエンタルガール2号」みたいな少女とカードの関係もどうなるのか。この時代の作品ですので、バッドエンドということはなさそうですし。 情報を検索してみると14話まであるみたいですね。単行本には9話まで収録なので残り5話か。この作品は「COMICパピポ」という雑誌に掲載されていたので、当時のそれを探し出せばよいわけですな。 ・・・またそれか。w 「ヨコハマ買い出し紀行」のアルファさんの表紙の「月刊アフタヌーン」を探すのに大変な苦労をしたのは前にネタにしておりました。今度はそれを「COMICパピポ」でやることに・・・これ、「月刊アフタヌーン」よりずっとマイナーな雑誌なので見つけるのはまず無理でしょう。さらに悪いことに平野耕太先生のデビュー作「COYOTE 反逆のレジスタンス」がやっぱりこの時期に「COMICパピポ」に連載されており、こちらも単行本になっていないという。フランス書院め。 「COYOTE 反逆のレジスタンス」はあの名作「HELLSING」の原型となった作品だそうで、失敗作の烙印を押された「黄色魔術オリエンタルガール」などとは比べ物にならない価値がある。そんなんじゃ、そっちのコレクターに買い占められちゃって、もう市場に出てこないですよ。絶望的。orz せめてもの救いは今回はコレクション目的ではなく続きが読めれば良いということ。国立国会図書館にいって該当の号を見てくれば良いのか・・・調べてみると収蔵されてないみたいなんですよ、これが。orz 全部献本しておけよ。>フランス書院 ダメもとで駿河屋さんで検索したら、単行本最終話の第9話の次、第10話の掲載されていると思われる「COMICパピポ」1993年9月号は見つかりました。オークション関連にも網を張っておきました。果たしてこの作戦はうまくいくのか。・・・なんでこんなことに血道をあげているのか、自分でもよくわかりません。w
by namatee_namatee
| 2016-04-28 23:48
| book
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