残照

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「Clear Sky」は椎名さんの12枚目のアルバムです。2005年6月22日リリース。オリコンでは27位でした。
今では前作の「Wings of Time」やさらにその前の「10 Carat」より好きです。いやなに、椎名さんのアルバムで気に入らないなんて奴は存在しないわけですけれども。

パワフルな「熱風」から始まりタイトルからして意味ありげな「メモリーズ (Album Version)」(歌詞の内容はもっと意味ありげな)で終わるこのアルバムは、SME(SMR)時代の典型的なスタイルを持つ椎名さんの最後のアルバムだと思います。次の「Rockin' for Love」はやっぱり普通のアルバムではないと感じますし。

何度も書きましたように「Rockin' for Love」は最初から最後の一曲手前まで、強烈なロック魂満載といった感じで、それまでの椎名さんのアルバムにあったバランス感という点からは異質に感じます。まあそれが在庫処分などと言われる所以なんでしょう。わたくしは当初は在庫処分という意見には与しない方向でしたが、今になって考えてみると、楽曲に関しては在庫処分、つまり手当たり次第に詰め込んだ感が無くは無いなぐらいには妥協するようになってまいりました。ただし楽曲のコンセプトについての在庫処分、というか方向性の変更の無さについては「Rock Rose」の方が色合いが濃いと思うことについては変わっておりません。

前述の通り「Clear Sky」は「Shiena」から始まり「Face to Face」あたりで固まった、椎名さんのアルバムの雰囲気みたいなものの完成形に感じられます。
もっとも、そう押し並べて言うのも実は無理があり、「Shiena」はファーストアルバムですからまだ色合いみたいなものがあるわけは無し。3枚目の「No Make Girl」はすごく実験的に感じられるアルバムですし。
なのでスタイルみたいなものが固まってくるのは「with a will」あたりからと感じますね。そこから「Baby blue eyes」→「Face to Face」といろんな意味で上り詰め、次の「RIGHT BESIDE YOU」でありゃ?となって「PRECIOUS GARDEN」で一旦しがらみを捨てるというか、いろんなものを〆ました、というのが、初期の椎名さんの音楽性wの変遷と捉えております。
そして「Sadistic Pink」はまたしてもありゃ?というアルバムですが「10Carat」「Wings of Time」で木根さんとの息もあってきて、到達したのが「Clear Sky」というわけでして、やっぱりバランスのとれた「へきロック」の完成形なんですよ。
バランスが取れている上に、楽曲単体はかなりハードなものが多いですね。個人的に名曲としてかなり上位に入る「BLACK MONEY」、これは椎名さんにしては珍しく政治的な風味を持つ歌。「幻想の雪」も、いわゆる椎名さんの言う所の「マイナーロック」で、椎名さんの本性が出たwといったところ。次の「このまま」なんてもうね(ry
こんな歌をあんなコロコロした雰囲気の人が歌うなんて、信じられませんでした。w
次の「あなたがいるから」も味わい深い歌で、ここまで比較的ハードな楽曲を連ねてきたところで、これを入れるのが椎名さんのバランス感覚なんだなぁ、と感心します。
1曲とばして「ロックンロール・ラブレター」「旅立ちの唄」「ラブ・ジェット・コースター」の3曲を繋げるのは反則。わたくしはこのまま、この流れで毎日聴いてますからね。
そして最後の「メモリーズ (Album Version)」は意味ありげな楽曲で、SME(SMR)時代の本当に最後のリリース、ベストアルバムの「Best! ~Single Collection~」でも最後に入っており、これは椎名さんが思い入れを持って最後に入れたとおっしゃってますので、やはりそういう意味合いを持った歌なのでしょう。

何度も繰り返すように「Rockin' for Love」が在庫処分的なアルバムとするならば、本当の意味での、いわゆる正統派「椎名へきる」の音楽性wの頂点はこの「Clear Sky」だったということになりましょう。しつこいですけど「Rockin' for Love」が在庫処分なら、椎名さんの次の新しい音楽性wの発露は「Rock Rose」になるわけでして、それは4年後です。さらにわたくしの自説「Rock Rose」が音楽的なコンセプトに変化がないアルバムとするならば、真の意味での椎名さんの次の音楽性wが明らかになるのは「for you」であり、それは実に5年半の時間が経過した後の事となります。

完全に憶測ですけど、これだけ間が空くということは「Clear Sky」で椎名さんはアーティストとしてのキャリアを一回〆たかったのではないかと思えてきます。
by namatee_namatee | 2015-03-03 21:08 | music | Comments(0)
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