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ついにやってまいりました。>カナルワークス CW-L05QD
8/31に発注。10/27に発送。eイヤホンさん経由で本日到着。発注のときにそうされましたが、なんでeイヤホンさんを経由するのかいまだによくわかりません。まあ、無事届いたので良しとしましょう。

これはカスタムインイヤーモニター、いわゆるカスタムIEMとかCIEMといわれるものです。耳の型(インプレッション)を採って、それを元に作成するもの。インプレッション作成時の顛末はこちらにあります。

見ての通りシェルはホワイトにしたんですが、クリアの方がらしかったかな。あと耳の穴が大きいので思っていたよりデブ。w
まあカスタムIEMは見た目は二の次です。問題は音ですよ、音。
・・・簡単にカスタムIEMと言いますが、それなりにお金がかかっております。このCW-L05QDは本体価格96,000円(税別)、それに各種オプション(カーボン平織のフェイスプレート他)を加えて、なんだかんだで11万円ぐらいのシロモノ。(汗

ひたすらお金を浪費することに喜びを見出すというわたくしをもってしても、さすがにイヤホンにこれだけの投資を行うには慎重な事前の試聴が必須となります。これが汎用品ならどうとでもなるんですよ。気に入らなかったら売っぱらえば投資した金額のうちのある程度は回収できますからね。ところがそれがカスタムIEMとなると話が違います。なんといっても、これはわたくしの耳に合わせた特注品ですので、他人に譲るというわけにはまいりませぬ。これの音を本質的な意味で聴けるのはこの世にただ一人、わたくししかいないのでございます。

といったわけで、ヘッドホン祭りで試聴したんですよ。>CW-L05QD
そもそもはポータブルオーディオの師匠ともいえる、べるがも氏に「ER-4使いの人にはCW-L05QDが最適。」というお勧めをいただきまして。それでは、ということで試聴しましたらば、一発でまいりました。w

ETYMOTIC RESEARCHのER-4シリーズはもう15年とか20年前にデビューしたシングルBAのイヤホンで、それが今なお、解像度に関しては右に出るものがないという化け物のようなイヤホンでございます。まず、悪く言う人はいませんね。好き嫌いははっきりあるようですが、嫌いな人でもその性能自体は認めるという。あの某巨大掲示板ですら解像度といったらまずER-4が出てきますからね。
わたくしも例に漏れずはまりました。誰の何を聴いてもすぐにわかる解像度の高さ。よく言われる針が落ちた音までわかるとか、数人のコーラスの誰が誰だか聞き分けられるとか、ほとんど伝説みたいな話が本当のことであると実感できます。慣れないとキンキンした音に感じるんですが、実は角が取れていて大音量にしても耳に刺さらない良質な音だということに気がつきます。特にボーカルのあたりの音域の再現は素晴らしい。

そのER-4の最大の欠点が低音の迫力不足。低音が出ていないわけではないんですよ。おそらく実際と同じぐらいには低音も出ているんでしょう。だがしかし、イヤホンで聴くときはそれなりにデフォルメされた音の方が楽しい場合もありましてね。ER-4の低音はあまりにモニタライクでそっけない。

カナルワークスのCW-L05QDはBAドライバ4つのモデルです。通常、こういった多発BAドライバのイヤホンはマルチBAなどといわれまして、低域用高域用などというように担当する音域を分けてそれぞれにBAドライバを割り振るのが普通です。SHURE SE535LTDとかSONY XBA-40とかがその典型ですね。
ところがCW-L05QDは同じBAドライバが4つです。いわばシングルBAイヤホンが4つ束になっているようなもの。何が良いのかというと、ひとつひとつのBAドライバの負担を減らして歪みが少なく解像度の高い音になるというもの。実際、聴いてみると解像度の高さはER-4に勝るとも劣らず、4つもあるドライバのおかげで低音の量というか圧力も十分と良いことづくめ。

こういうの好きなんですよね。小細工せずにいっぱいくっ付けて結果出すみたいなの。w
エンジンの馬力が欲しけりゃ排気量大きくすれば良いでしょとかツインエンジンにすれば良いでしょみたいなノリ。小細工して高回転まで回るようにするとか、過給するとか、そんなものは回り道です。制約がないのなら、排気量を増やし、たくさん積めば良いんですよ。w
航空レシプロエンジンとか見てくださいよ。最終的に大排気量空冷エンジンが生き残ったでしょう。特に制約さえなければ、総容量を大きくするのが健やかなシステムなのだ。

まあそれはそれ。このCW-L05QDはカスタムIEMの中でも特異なモデルです。せっかくの多発BA、同じコストをかけるのならマルチBAにする方が普通でしょう。そこへ単純に同じBAドライバを4つとかもうね(ryというのが、普通の考え方でしょうなぁ。
だがしかし、ことボーカルとギターの音に注目するのならば、それはもちろん椎名さんの音楽のことですが、それならばシングルBAってのは有りなんですよ。クラシックのオーケストラの壮大な広がりとか、ジャズのセッションの生々しい響きがとか、そういうのはお呼びじゃないんです。椎名さんのあの高いんだけど太い、なんていうか粘りのあるしなかやな歌声と椎名さんが憧れ続けて追求し続けたギターの音、そういうのを再現するには余計な小細工は不要です。シングルBAの最も得意な音域でストレスなく鳴らしてあげるのが一番です。その上で、音場の広がりとか、低域の迫力とか、普通のシングルBAではイマイチ足りないものをなんとかするのに同じBAドライバを複数つかった多発BAってのは最適な方法だと思いました。
つまりこのBAドライバ4基装備のCW-L05QDはER-4Sの延長線上にある、究極のシングルBAイヤホンということですね。

で、試聴して一発で気に入りました。だがしかし、試聴用のイヤホンってのはカスタムIEMとはいえ、その人の耳型に合わせて作られたものではありません。当然ですね。不特定多数の方が試聴するんですから。w
あれはユニバーサルモデルといわれるもので、本当に耳型を採って作った自分用のカスタムIEMと同じ音がする保証はないのであります。せいぜい大体の傾向を掴むといったところでしょうか。
なんとなく書いてますが、これは結構シビアなお話ですよ。カスタムIEMはオーダーしたら取り消しは効かないんですから。リフィットとかいう救済策もあるようですが、必ずしも成功する保証はありません。
しかも代金は先払いですからね。さらにさらに納期は2ヶ月ときたもんだ。取り返しのつかないものに11万とかお金払って2ヶ月待って、それが自分の望んだ音である保証はなく、しかも返品も売り払うこともできないという、実にリスクの高い博打であります。>カスタムIEM

あと2ヶ月待っているうちになかなか届かないストレスでイヤホンやらヘッドホンやら買いまくるという副作用が(ry

やっと届いたCW-L05QD、どんな感じなのか。
まず装着方法が普通のイヤホンと違います。柔らかいイヤーチップというものがない。かたいシェルを耳穴にねじ込むような感じで突っ込みます。サザエのつぼ焼きっていうんでしたっけ、あれ、食べる時に身を引き摺り出しますでしょ。あれの反対をするといえばわかりやすいですかね。w
そうやって装着すると、周りの音が聞こえなくなります。シーンとしちゃって話し声とかほとんど聞こえません。かろうじて低い音が伝わって来るぐらい。シェルは耳穴にぴったり張り付いてしまって隙間などありません。

さあ、いよいよ聴いてみますよ。最初の曲はもちろん「風が吹く丘」でございます。
・・・なんていうか、定位ですかね、椎名さんの声の位置がいままでになくぶれません。ピタッと同じところにあってピントが合っている感じ。これは今までにない感触。ユニバーサルイヤホンはどうしてもイヤーチップの弾力で位置決めが甘く、おそらくそのせいで音の位置がゆれる感じがするんですよ。それはER-4SでもSE535でも同じ。
CW-L05QDはそれがない。一点に定まっていて動きません。
肝心の音質はどうか。もっとも重要なボーカルから上については、全く文句なし。ER-4Sを上回る解像度ってのを初めて体験しました。(驚
それでいて刺さらないんですよ。大音量にしても全然刺さりません。
低い方はどうか。十分ですね。多すぎず少なすぎす。必要な迫力はあります。ダイナミックドライバの重低音モデルとかの、やや下品な低音とは比べ物にならない上品な低音。ER-4Sに足りないのはこの演出の範囲での低音なんですよ。
「Jumping Slash」のイントロで鳥肌が立つ。低音にも解像度があるってのを実感しました。あの重いギターの音がはっきりと層状に重なって聴き取れるという。
先日もネタにした「ラブ・ジェット・コースター」冒頭の「冬の夜のジェットコースター」という歌詞、コースターのところで椎名さんの声が一種の飽和状態になりましてね。特に「コー」ところでツブツブがたつみたいに震えるんですが、これがすごくはっきりと聴こえます。椎名さんの肺から出た息が声帯を震わせて喉を通ってと、その過程まで想像がつく。これはたまりません。

満足いたしました。っていうか、あまりの素晴らしさに泣きました。いや本当にポロポロって涙でました。w
惜しむらくはこの素晴らしさを伝えるにはわたくしの表現力ではとても足りないということでしょう。では、ちょっと貸してといわれても、これはわたくしの耳にしか合いません。無理やり押し込んでも本来の音になりません。
この椎名さんの素晴らしい歌声はわたくしだけのものなんです。w
by namatee_namatee | 2014-10-29 21:34 | audio | Comments(4)
Commented by スピンマン。 at 2014-10-30 01:00 x
遂に届きましたか(^.^)
イイなーイイなー。
専用となれば、もうなまさんのインプレッションから汲み取って想像するしかないですからね(笑)
いつかはカスタムですね、やはり…。
自分には、まだ早いと思いますけど。
白を選んだのは正解じゃないですか?
自分も透明よりは白を選びます、いや買えないけど(笑)

Commented by フラフープ at 2014-10-30 03:14 x
失礼ながら、僕はイヤホンについては知識も興味もありません。しかし、お金と時間とエネルギーを惜しまず、そこまで純粋に音を追い求めたnamateeさんが、願いをかなえることができ、僕も喜びを感じています。良い音が手に入って良かったですね。大事にしてください。
投稿してはいかがですか?へきるさんもきっと祝福してくれますよ。
Commented by namatee_namatee at 2014-10-30 11:40
>スピンマン。さま
やっとやってまいりました。(汗
試聴機よりずっと良い音なのがうれしいですね。

カスタムIEMは本当に博打です。しかも最近はカスタムIEMバブルのせいでインフレが進んでまして、10万円台後半とか普通になりつつありますし。(汗
ただ、自分のターゲットがハッキリしているならば、いろんなユニバーサル機をとっかえひっかえするよりは最終的には安上がりかも・・・ターゲットをはっきりさせるまでにお金がかかるという。w
Commented by namatee_namatee at 2014-10-30 11:43
>フラフープさま
良い歳したおっさんが何かをやろうとしたら中途半端なことやっていたんでは笑われてしまいますので。w
手広くやると破産しちゃいますから、狭いところにすべての戦力を投入する、これしか残された道はありません。

投稿・・・こんなもので「初めて」を使ってしまうのはもったいないような気がします。w
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