☆☆☆☆

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申し上げておきますが、わたくしはこの作品について事前の予備知識は全くなく、あったのは佐藤聡美さんがヒロインの「千反田える」の声を演じているということだけです。なのでこの感想は単純に作品のDVDを通して観ただけのもの。原作を読んでいないととか、そういうことを言われても困ります。
同時に他意もありません。ただ観てその感想を述べるのみ。
そしてわたくしは基本的にアニメ嫌いですので、あとは推して知るべし。w

OPの歌が苦手なタイプなんですよ、これ。椎名さんの必死な歌を好むわたくしにとっては、なんていうか都会的な?おしゃれな?センスよくまとめました?みたいな楽曲は受け付けないんです。しかもメイキングではレコーディングのときに楽曲プロデューサーか誰かに「ここはこういう風に」とか言われながら歌っているし。いやまあプロフェッショナルの歌い手さんですから、そういうのが普通なのかもしれませんが、それは自分の歌じゃないのか?という気持ちが強く、どうにもいけません。
そもそもこういうアニメの歌って、特に作品の内容と密接な繋がりがあるとも思えず、それでCDが何万枚売れたのなんのって言われても(ry
おっと誰かの悪口はそこまでだ。w
とにかく、この手の歌は特に苦手とするものであります。

さて最初から最後まで観てどうだったか。
こんな老成された高校1年生が居てたまるか!ってのが、正直なところ。主要な登場人物が有能すぎるでしょ。w
もっと年上の、そうだなぁ大学の4年生とかなら、ああいった大人びた思考や分別もありでしょうし、それぞれの生き方に対する考察や葛藤も納得がいきますけど、中学校からあがったばっかりの高校1年生でそりゃないわ、と。
ちょっと現実感が無さ過ぎと感じました。じゃあ他の普通の生徒や関係者とはなにか能力に凄いギャップがあって、それが特別な点なのかというと、そういうこともない。見た目も学業の成績も普通の学生で、でも頭の中で考えていることはとてつもなく大人びているとか、違和感がありました。

あと演出過多?もったいぶり過ぎ?だと思います。例を挙げると奉太郎やえるの家族はいっさい出てこない。おっと奉太郎の姉は登場するけど、顔は見えない。はたしてこれに意味はあるのかどうか。もっと自然に登場させても良いのではないか。学生や先生は普通に登場して性格や立場も描かれるし、終盤では千反田家に関係する沢山の人物が登場するし、特に家族を描かないことに何か意味があるのかどうか・・・むしろ、それが何か伏線なのかと気になってしまう。思わせぶりなんですよね。わたくしは単純な思考の持ち主なので、もっとストレートな演出を好みます。

おそらく高山が舞台なんでしょう。これは見た瞬間にわかりました。高山なんて一回しか行った事無いのに、すぐにわかったのはこの作品がその雰囲気を良く伝えているからでしょう。意地悪な見方をすると、大洗とか鴨川のなんでしたっけ?あと秩父とか、あれらと同じ目論みみたいなものを感じ無いでもないんですが、それはわたくしのヘソが曲がり過ぎているからだと思います。作品の舞台としての雰囲気はとても良いですね。

現実的な学生生活の中で起きる、不思議な出来事を思考と推量で解決していくというストーリーはとても斬新に感じました。これはすごい。実際に誰かが殺されるわけではないし、深刻な犯罪も起きない。でもその出来事には二重にネタがからんでいたりしてとても面白い。粋な感じ。
ところどころに古典的なミステリーのネタがちりばめられていて、それもなかなか粋。前述の演出過多な感じと表裏でこれは有りと思いました。
余計なところまで突っ込まない。推量ですむところはそれに留めておく。なにもかも明らかにしたりはせず、必要ないことは手を付けずにおく。この大人びた展開も粋だなぁ、と。ここら辺も前述の老成され過ぎている登場人物の表現と表裏なところと感じます。

奉太郎とえるの精神的な距離が現実の距離感のなさ(主にえるの方の)を追い越して、しだいに接近していくのは観ていて大変好ましいですね。こういう青春を送りたかった、と今更どうしようもないことを呟いてました。orz
ただ、最終話は余計かな。あんなあからさまな描き方しなくても、奉太郎とえるの絆はそれまでで十分に伝わっていたと思いますよ。天然は天然のままにしておくという分別は無いのかと。
ほんのわずかですが、この点でわたくしの許容範囲を超えてしまった感があります。もう少し抑えめに描けば星5つだったのに。w

といった感じで、観始めはどうしてくれようと途方にくれた「氷菓」でしたが、意外にも最後まで観通すことができました。かなり気に入りました。わたくしが11枚もあるDVDを全て観通すなんて、滅多に無いことです。
最高だったのは「お祭りです。最後は派手にいきましょう。」というセリフ。なんていうか、達観というか、一度で良いからふさわしいシチュエーションでこういう事を言ってみたいもんです。w

おっと本題は「千反田える」役の佐藤聡美さんをどう思うか、だったような気がしますけど、佐藤さんは実に好ましい声優さんだと思いました。アニメ声っていうんですか、わたくしが大嫌いな大げさな演技じゃなくて、普通に話しているときとあまり変わらない、素に近い声で、しかもそれでなおさすが声優さんと唸らせる良い声。佐藤さんはお気に入り。

ところで「古典部」ってのは何をする部活なのか・・・
by namatee_namatee | 2014-10-01 21:44 | book | Comments(8)
Commented by フラフープ at 2014-10-02 10:56 x
この作者の作風として、ケレン味の少ない「日常の謎」を取り扱った青春ミステリーが多い、ということが言えます。「氷菓」はその代表格で、他にも「春期限定いちごタルト事件」などがあります。また、「インシテミル」「ボトルネック」「儚い羊たちの祝宴」などは、作風が異なるものの、いずれも名作です。
そうですか、気に入りましたか、佐藤聡美さん。
Commented by namatee_namatee at 2014-10-02 14:35
>フラフープさま
いやいやもともと歌の方は気に入ってましたよ。>佐藤さん

ドロドロぐちゃぐちゃ、腹黒い奴が良い思いしたり最後に吹き飛ばされたりしてスカッとするのが好きなたちなので、こういう作品は縁が薄いんですが、続きがあれば観ようと思いました。>氷菓
ちょっとだけ引っかかるのは作風のために、登場人物の設定に無理があるようなないような、と思ってしまうところですけど、それ以上に作品が面白いので☆4つで。w
Commented by フラフープ at 2014-10-03 20:54 x
☆4つ、ありがとうございます!
あれだけ知性と教養のある高校一年生がいたら、引け目を感じてしまいそうです。wってそういうことじゃないか。
Commented by namatee_namatee at 2014-10-03 21:48
>フラフープさま
少なくとも古典部の4人は超高校級(ry
一番感心したのは、なんでもかんでもすっきりとさらけ出してしまわない節度みたいなところです。それがとても味わい深かったですね。
Commented by フラフープ at 2014-10-04 12:40 x
家族を出さないところとか?w>節度
Commented by namatee_namatee at 2014-10-04 19:30
>フラフープさま
いやむしろそっちは苦言のほうです。>家族を出さない
生活感はあるのにその裏付けが描かれないと居心地が悪いというか。
あと本文にも書きましたが最終話はちょっとやり過ぎな感がありました。それまでの絶妙な寸止め感が損なわれたかなぁ、と。

いろんな様子を分析・考慮して推論と推理をしていくので、当然さまざまな人物や事情が描かれるんですが、それを全て詳細に描かないとでもいうか、言ってみれば子供っぽくなんでかんでも表にさらけ出さないというスタンス、って奴ですかね。>好感
Commented by フラフープ at 2014-10-05 00:16 x
5で書いたコメントは冗談です。w
文章ではさほど不自然ではなかったんですが、映像にすると少し気になりますね。かと言って、原作にまだ出てないのに出すわけにもいかないし。w姉のビジュアルが少し分かっちゃっただけでも、ちょっとフライング気味なんですから。
Commented by namatee_namatee at 2014-10-05 11:23
>フラフープさま
文章だと説明で済むんでしょう。アニメではそうはいきませんので難しいところなんでしょう。
そう考えてみるとアニメ化ってのも、とくにこういう微妙なニュアンスを特徴とする作品だと原作との兼ね合いが大変ですね。
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