イイハナシダナー

c0019089_21585143.jpg

唐突に「CIランナー/楠みちはる」を購入。オイル交換の時にカー用品屋でちらっと読んで印象に残っていたもんで。

車なんてなんでも同じ、そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。
その昔、神奈川の方のブランドのタイヤ屋さんのレースサービスでアルバイトをしていたことがありまして。1985年頃ですかね。1985年のWEC JAPANのアドバンポルシェ962のタイヤの内の何本かはわたくしが泣きながら組んだものです。といっても、タイヤサービスは単なる力仕事ですけどね。どのタイヤを何本組むとかはチームの方で決めてたはず。そういえば開発の人も来てました。
あのでっかいタイヤは組むのが大変なんですよ。おまけにレースは大雨でそうそうに中止になってしまったので、一生懸命組んだタイヤも大半は使われなかったはず。
ドラム缶みたいなホイールにはビードストッパーがついてましてね。いわゆるキャップボルトでして、そいつをホイールに六角つけたラチェットでねじ込むんですが、これがまたギリギリギリギリと延々と回さなければならず、その時の経験のおかげで今でもわたくしにラチェットレンチを持たすとすごく速くネジをしめますよ。あとタイヤ転がすのは普通の人の数倍は速い。今でも。
その時のペースカーが日産のMID4という奴でして、予定されながらついに市販されなかった幻のミッドシップ4WDカーでした。大雨で滑りやすい路面だったせいか、CカーよりむしろこのMID4の方が速かったのを覚えてます。
WECは大きなレースなので大体一週間前からFISCOの近くの旅館に泊まってタイヤの準備をするんですが、タイヤサービスを担当するタイヤ屋さんの社長が筋金入りでして。トヨタ1600GTで1968年の日本グランプリに出たとか、そういう人でした。大体、一日の仕事が終わると宴会の毎日だったんですが、その折に昔話を散々聞かされましてね。当時は迷惑にしか感じなかったんですが、今思うとまさに伝説の時代を生きた人の体験談ですからね、酔っぱらって聞き流したのは勿体ないことをしたな、と。
そういった前フリで、この「C1ランナー」を読んでみると、自動車雑誌の業界とレース業界という違いこそあれ、語り方や語っていたことに共通するエッセンスみたいなものを感じまして、しみじみとしてしまうのでございます。「湾岸ミッドナイト」もそうでしたが、独特の大げさな言い回しと内容が、当時のタイヤ屋の社長の話ぶりと重ね合わせてみると妙にリアリティがあるんですよ。確かに彼らはこんな風な話をこんな風に話したなぁ、と。

最近はエコと安全対策で家電化が進んだせいか、車にはまったく興味がなくなり、経済的で普通に走って雨風がしのげればなんでもよいや、となってしまいましたが、ここのところの車の買換え騒動で最近の車にもまだドライビングプレジャーのようなものが残っていることに気がつき、ふと昔のタイヤ屋の社長の話を思い出したのでございます。

タイヤ屋の社長のトヨタ2000GTはまだあるんだろうか・・・
by namatee_namatee | 2011-07-21 22:23 | book | Comments(3)
Commented by aohige_the_great at 2011-07-21 22:45
>最近はエコと安全対策で家電化が進んだせいか(ry
その点どんなにテクノロジー(笑)が進歩しても、アンダー福沢の安物でも軽の新車より高い超高級品でも、究極的にはハァハァしないと進まない自転車ってなかなか面白いものだなあと思いますね。
バイクと車に頻繁に乗るようになって改めて実感。
Commented by 武装ジャッジ at 2011-07-21 22:51 x
もしかして、そのタイヤ屋さん目黒じゃないですか?
Commented by namatee_namatee at 2011-07-21 23:02
>&さま
その分、本当に胸を張って人前に出るには本人の精進と修練が必須というのも自転車のつらいところ。
わたくしのように基本的に体が重いものには大変敷居の高い乗り物ですねぇ。>自転車

>武装ジャッジさま
おおっと、バレましたか。(汗
名前
URL
画像認証
削除用パスワード


<< やれやれ 自分用 >>