チームメイトのラード氏お勧めのクライマーズ・ハイを観ました。
感想は・・・微妙ですね・・・
タイトルは山登りっぽいですが、内容は日航123便墜落事故を報道する地元新聞社の話なんですね。1985年当時ならいざ知らず、現在では新聞をはじめとするマスコミは既得権益にしがみつく、いわゆる抵抗勢力的なイメージが強いですからねぇ。少なくともわたくしには。
なんかバカバカしい意地の張り合いのような仕事ぶりに、ある意味、社会そのものを表現している新聞ってこんないい加減な作り方してたの?って腹が立つという。たぶん、原作を書いた人も映画を作った人も、そんなことは分かっていて、それでも当時の熱い仕事ぶりは今の新聞記者達とは一線を画すんだ、と言いたいのかもしれません。
すごい情熱を持って新聞を作っていて、「大久保・連赤」(群馬の話ですからね。)以来の大事件に色めき立つ・・・普通に淡々と報道すれば良いと思うんだがなぁ。今となっては。亡くなった方がどこの誰なのか、は急いで報道しなければならないでしょうが、事故原因なんていち早く記事にしてもしょうがないじゃん。原因の究明には時間がかかるものだし、それを1日や2日他誌より早く一面に乗せても意味無いと思うんですがね。あとでコロッと変わることだってあるんだから。
現場が群馬なのか長野なのかにこだわるのも理解しがたい。だって飛行機だよ?落ちる時はどこにだって落ちますがな。
スクープを取ることで記者としてのハクがつくらしいんですが、それが理解できない。事件や事故はいずれ知れる。有料で報道する新聞としての意味を求めるなら、その事件・事故にたいする見解とか周辺のネタを記事にすることに付加価値があるのではないかと思うんですが、どうも違うようです。
とここまで書いて来て思いついた。
こりゃ、警察や関係機関の発表の裏の裏を読まないと事実に近づけなかったことに象徴される本音・建前主義の日本がダメダメなんだ、と言いたいんじゃないですかね。わたしはそういう風に感じたんですが。
貶してばかりではナンですので、面白かったことも。
映画として時代考証に力が入ってます。大物では車、小物では禁煙パイポとか。車に関してはかなりちゃんとしてますが、クラウンのパトカーはちょっと後のじゃないのかと気がつきました。Wikipediaで確認したらやっぱり考証から外れたモデルでした。あと初代FFコロナ。コロナの引力とかいってCMしてましたなぁ。後付けのドリンクホルダーとか懐かしい。オフィスで仕事しながらタバコを堂々と吸えることとか、23:00でもまだまだ仕事してるとか、当時の仕事場の雰囲気はさらに田舎の製造業に就いていたわたしもちょっとは分かります。会社を辞めるということが、ものすごく大変なことだったというのも。今とは辞表の重みが違います。
山屋さんからみると、土合駅からの階段とか、ザックとかに懐かしさがあるんでしょうな。
なんにしても携帯電話ってのは我々の意識・生活を大きく変えたんですなぁ。